新築を購入したとき、火災保険はいつ 加入すればいい?火災保険のキホン
新築時に必ず検討するべき火災保険の疑問についてお答えしていきます。火災保険の加入に際してスケジュールはどうするの?いつから加入すればいいの?といったスケジュールの疑問から、火災保険で知っておくべき基本の内容まで分かりやすく紹介します。
今回は、新築時に必須の火災保険についての疑問を解消していきましょう。
火災保険は、いつ頃加入すればいいの?
そもそも火災保険って必ず入らないといけないの?
このような疑問をお持ちの方に、読んでいただきたい内容になっています。
それでは、今回の記事の要点から見ていきましょう。
・新築において火災保険は必ず加入をおすすめしています。
・自らの出火での損壊だけでなく、隣家などからの出火による損壊も対象になる(出火させた隣家は原則的に損害賠償請求が発生しないため、隣の家まで修復してくれない)
・引渡しの2ヶ月後前から保険会社の検討 → 1ヶ月頃前から加入を申し込み → 引渡し日から補償開始 がベスト
・火災保険の保険料の相場は、5年契約で約25万円(建物2000万円+家財500万円・愛知県・木造) |
1. 火災保険は必ず加入をおすすめ
火災保険は、新築を検討する時にかならず資金計画に組み込んでいる費用の一部です。
身近で火事なんかほとんど見たこともないし、最近の家だったら火事なんかにならないよね?と思って、火災保険に加入しないのはリスクが高いです。
まずは火災保険を付帯する意味を考えていきましょう。
1-1. 火災保険の加入は住宅ローン加入条件
一般的に多くの方が住宅ローンを利用して家づくりをすすめますが、火災保険は住宅ローンの加入条件にもなっています。
お金を貸している側の銀行としては、万が一の火事で担保となる家が焼失してしまうと、資金回収ができなくなる可能性があるためです。
そのため、現金一括で家を購入される方などは、火災保険の加入自体は任意となりますが、そういった場合でも加入をおすすめしています。
1-2. 令和でもタバコや放火が原因で火災に
昨今はオール電化も普及してきており、火災のリスクは少なくなっています。
しかし、家電製品の誤った使い方によるショートで火事になる、といったこと以外の原因による火災も少なくありません。
火災で一番多い原因は「たばこ」となっており、人為的な理由になっています。
一方で「放火」という原因も令和4年の消防白書では原因の4位、「放火の疑い」(7位)を合算すると、1位の「たばこ」の原因数を超えていることから、思わぬところで火事に至ることがわかります。
なお、放火と放火の疑いによる全国での出火数は約4,000件 / 年です。
このような自分で回避できないこともあることから、あらゆるリスク対策として火災保険の加入は必ずしていきましょう。
2. 隣の家からの「もらい火」で隣の家は補償してくれない
ちなみに、隣の家が出火して自分の家に被害があった場合、隣の家は補償してくれません。
一般的に考えて、出火原因となった家が損害賠償を負うんじゃないの?と思う方が多いでしょう。
しかし「失火責任法」という法律が存在し、多くのケースでは損害賠償を請求することができないようになっています。
2-1. 個人の力で補償できるレベルでなくなる
上記の法律が制定されたのは、実は明治時代となっており、一度火事を出してしまうと今より周囲の家に燃え移りやすく被害が大きかったのです。
その状況で、出火元の個人に賠償責任を課してしまっても、到底賠償できるようなレベルではない額になってくるため、このような法律が制定されました。
まさに火事は自分の身は自分で守るしかない訳です。
なお、出火元に「重大な過失」があった場合はこの限りではないため、出火原因によっては損害賠償の対象になりえるため、自分自身も注意しておきましょう。
3. 火災保険の加入は引渡し前に
さて、本記事の本題となる「火災保険はいつ加入するか?」について詳しく解説していきます。
まず答えは「お引渡し前に、引き渡し日を補償開始日として加入する」です。
これが確認できないと、住宅ローンの実行(実際の融資開始)がない場合もありますので、時間的にも余裕を持って加入準備をすすめましょう。
3-1. 火災保険の検討は1~2ヶ月前から本格開始
火災保険でどの会社に加入するか?は決まっているわけではないので、自由に選択することができます。
保険会社によって、保険料(保険会社に支払う金額)や、特約条件などが異なるため、様々な会社のプランを検討しましょう。
昨今はインターネットで簡単に比較検討もできます。
プラン内容が分からない、もしくは比較検討も面倒なのでおすすめの会社を教えてほしいという場合には住宅会社で代理店を兼ねている場合もあるため相談してみましょう。
なお、和光地所でも火災保険・地震保険の受付や加入申し込みが可能となっています。
3-2. 火災保険の申込は引渡し2週間前には完了を
保険会社やプランの検討を重ねて、実際の申込手続きは2週間前には済ませておくと安心でしょう。
ネット加入できるプランでは引渡し1週間前でも間に合うものもありますが、実際の申し込みを行う際には様々な書類が必要でもあります。
余裕を持って、申込準備をしておきましょう。
3-3. 補償開始日は引渡し日に設定
火災保険の補償開始日(保険始期日)は、物件の引渡し日が目安になります。
現在は1年もしくは5年まとめて加入するプランがありますが、5年プランの方が手続きの煩雑さも減り、割安に設定されているため色々な面でオトクです。
なお、火災保険の保険料の相場は、5年契約で約25万円(建物2000万円+家財500万円・愛知県・木造)ですが、1年契約の場合は約6万円になります。
4. まとめ
火災保険は新築時には必ず検討しておくべき内容の1つです。
火災保険にはオプションとして地震保険の設定の有無など、選択が難しい内容もありますので、まずは建築する住宅会社・不動産屋に相談してみましょう。
和光地所でも、新築購入時に住宅ローンの組み方などに加えて、火災保険のベストなプランのご提案などを行っています。
新築購入では、間取りプランや住宅性能も大事ですが、このようなお金の面で安心できる会社という視点でも選びましょう。